最新モデル車を購入される方はぜひご参考に!

自動車窃盗の手口はどんどん進化しています。
そんな中「最新モデル車」は自動車窃盗に遭いにくいといわれています。
一体なぜでしょうか。
今回は、自動車窃盗に「最新モデル車」が遭いにくい6つの理由について、どこよりもわかりやすくご紹介します。
2024年、自動車窃盗に遭っている車の年式
自動車窃盗には、どの年式の車が一番遭っているのでしょうか?
こちらでは2022年に調査された「自動車窃盗被害車両の年式」についてご紹介します。
自動車窃盗被害車両の年式
年式 | 1年間の保険金支払い件数 | 件数の順位 |
2012年以前 | 1212 | 1位 |
2013年 | 70 | 9位 |
2014年 | 65 | 10位 |
2015年 | 104 | 8位 |
2016年 | 150 | 6位 |
2017年 | 145 | 7位 |
2018年 | 190 | 5位 |
2019年 | 228 | 2位 |
2020年 | 215 | 4位 |
2021年 | 219 | 3位 |
2022年(調査した年) | 58 | 11位 |
この表から次の3点がわかります。
①11年も前の車が一番盗まれている
一般的に、自動車窃盗では年式が新しい車が盗まれるイメージがあります。
ところが実際は11年も前に発売された車が一番盗まれているという不思議な状況です。
これは古い車種が窃盗しやすい構造であることと、古い車種でも「売却先」で需要が高いことが関係していると考えられます。
②1年以内に発売された車が一番盗まれていない
意外にも1年以内に発売された車が一番盗まれていません。
これからわかることは、新車ほど盗難されにくいということです。
考えられる理由としては、もちろん流通台数の少なさが挙げられます。
そして車体構造自体が窃盗を未然に防げる構造になっていることと、最新のセキュリティシステムを搭載していることなどが考えられます。
③自動車窃盗は発売翌年から5年目までの盗難が多い
自動車窃盗は発売翌年から5年目までの盗難が多いという特徴があります。
これからわかることは「年式による価値の下落」が関係していると予想されます。
年式による価値の下落は次の通りです。
- 新車登録から1年経過:購入価格の約30%下落する
- 3年経過:購入価格の約45%下落する
- 5年経過:購入価格の約60%下落する
このように年式による価値が年々下落していくこと、5年経過後には大きく下落することから、発売翌年から5年目までが窃盗被害に遭いやすいのではないかと予想されます。
次の章から、自動車窃盗に「最新モデル車」が遭いにくい理由について、それぞれご紹介します。
純正のセキュリティの攻略法がまだ確立していないから
1つ目の理由は純正のセキュリティの攻略法がまだ確立していないからです。
最新モデル車は、各自動車メーカーともセキュリティに関して常にバージョンアップをしています。
当然、これまで破られたセキュリティは採用しません。
より強いセキュリティを構築して搭載します。
そのため最新モデル車の初期段階は自動車窃盗犯がセキュリティの攻略ができていないので、自動車窃盗の被害に遭いにくいです。
自動車窃盗団のリサーチに引っかかっていないから
2つ目の理由は自動車窃盗団のリサーチに引っかかっていないからです。
最新モデル車は出たばかりなので、全国に張り巡らされた自動車窃盗団のリサーチには引っかかっていません。
そのため盗まれません。
専門的に自動車窃盗を行っている自動車窃盗団は「衝動的」に車を盗むことはないです。
次のような段取りを経て、計画的に、安全に車を盗みます。
- リサーチ
- マーキング
- 現場確認
- メンバーの招集
- 実行
- ヤードへの持ち込み
そのため最新モデル車は自動車窃盗団のリサーチに引っかかっていないので、自動車窃盗の被害に遭いにくいです。
目立ってすぐにバレるから
3つ目の理由は最新モデル車を盗むと目立ってすぐにバレるからです。
そもそも最新モデル車はほぼ流通していません。
道路も走っていません。
よって盗むと目立ち、すぐに見つかります。
今の時代、もし車が盗まれると、SNSですぐに盗まれた車の画像・特徴・場所が公開されます。
すると盗まれた場所の近くを最新モデル車が走っていると、動画で撮影されたり、追跡する人が出ます。
また最新モデル車を購入できる人は比較的余裕の在る方が多いようで、いくらか報奨金をかけることもあります。
このようなことから、最新モデル車は盗むと、インフルエンサーや私人逮捕系ユーチューバーから追跡されて警察や持ち主に通報されやすいことから、自動車窃盗の被害に遭いにくいということも考えられます。
持ち主の自動車窃盗対策が万全だから
4つ目の理由は最新モデル車の持ち主の自動車窃盗対策が万全だからです。
一般的に、最新モデル車を買えるのはお金に余裕がある人がほとんどです。
当然彼らは、買ってすぐに盗まれたくないので、万全の自動車窃盗対策をしています。
純正ばかりでなく、サードパーティーのセキュリティもつけている可能性があります。
そうなるとプロの自動車窃盗団でも、窃盗に時間がかかります。
またハイテク装備の純正セキュリティは破っても、タイヤロック・ハンドルロックなど、ローテクセキュリティには、ツールがなかったり、技術がなくて盗まれない可能性もあります。
そのため最新モデル車の持ち主の自動車窃盗対策が万全な場合には、自動車窃盗の被害に遭いにくいです。
このように自動車窃盗対策にはできるだけハイテク・ローテクなど、タイプの全く異なる複雑なセキュリティを組み合わせることをおすすめします。
ニコイチなどの偽装ができないから
つ目の理由はニコイチなどの偽装ができないからです。
実は最新モデル車は自動車窃盗団側からみると、ニコイチなどの偽装ができないデメリットがあります。
ニコイチとは事故車に盗難車のパーツを取り付けて1台の「販売可能な車」にすることです。
そもそも最新モデル車を盗んでも、最新モデル車の事故車がないので、偽装ができません。
最新モデル車をニコイチするには、最新モデル車の事故車が出回るまで待たないといけません。
このように最新モデル車はニコイチなどの偽装ができないから、自動車窃盗の被害に遭いにくいです。
部品を「ネット」を使って売買できないから
6つ目の理由は部品を「ネット」を使って売買できないからです。
最新モデル車は、もし盗んだ最新モデル車の部品を「ネット」を使って売買すると、運営から常に監視されているのですぐにバレます。
最近はメルカリやアマゾンでも、出品者の基本情報・本人確認が義務付けられています。
もし盗んだ最新モデル車の部品が出品されるとすぐに監視網にひっかかります。
そこから出品者の基本情報・本人確認情報が警察に送られ、家宅捜索がされ証拠が見つかると逮捕される流れです。
このように最新モデル車は部品の売買をするとすぐに警察に通報されるので、自動車窃盗の被害に遭いにくいです。
まとめ

今回は、自動車窃盗に「最新モデル車」が遭いにくい6つの理由についてご紹介しました。
一見、最新モデル車は自動車窃盗団に狙われやすいイメージです。
ところが実際に一番被害に遭っているのは11年も前に発売された車です。
最新モデル車は今回ご紹介した6つの理由で自動車窃盗団からは盗まれにくいということがいえます。
これから最新モデル車を購入される方は、ぜひ参考にされてみてください。
とはいえ、最新モデル車が盗難されないという話ではありません。
ランクル300などすでに盗難被害が多く報告され始めています。
最新セキュリティーと物理ロック、監視カメラなどのできる限りの盗難予防施策は必須です。