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自動車窃盗の主流派CANインベーダー!高級車が「ねぎカモ」に!

コラム

なぜCANインベーダーがこれほどまでに猛威を振るうのでしょうか?

自動車窃盗の主流派CANインベーダー!高級車が「ねぎカモ」に!
自動車窃盗の主流派CANインベーダー!高級車が「ねぎカモ」に!

ここ数年前から、自動車盗難の主流になってきているのが「CANインベーダー」です。

CANインベーダーは、従来主流だったリレーアタックやコードグラバーに比べると迅速かつ簡単に車を盗むことができる手口です。
CANインベーダーなら、ものの数分程度で車を盗まれてしまいます。

今回は、自動車窃盗の主流派CANインベーダー・高級車が「ねぎカモ」について、どこよりもわかりやすくご紹介します。

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2024年主流の自動車窃盗の手口とは?

マスコミの報道によると、2024年主流の自動車窃盗の手口は「CANインベーダー」であることが発表されました。

高級車や人気車種を中心にCANインベーダーによる盗難被害が急増しています。
特に被害が多いのはトヨタのランドクルーザー、プリウス、レクサスLX、ハイエースなどです。
その手口の巧妙さと迅速性から、自動車メーカーやセキュリティ関連企業は対応に苦慮している状況です。

そもそも「CANインベーダー」とは何か?

CANインベーダーとは、車の中に配線されているCANに、外部から有線で繋ぎ、偽のCAN信号を送って車を乗っ取るやり方のことです。
「CANインベーダー」の名前の由来は、外から侵入して「CAN」に接続して車を奪うことから名づけられました。

CANインベーダーを使うと、自動車の通信システム「CAN(Controller Area Network)」に不正アクセスして、車のセキュリティロックを解除し、エンジンを始動させることができます。

CANインベーダーについての詳しい記事はコチラ

2024年最新の車盗難の手口3選!持ち主が居ない間に数分で盗む!
https://carmototheft.news/?p=526#toc1

2024年に「CANインベーダー」が自動車窃盗の主流になった7つの理由とは?

日2024年、自動車窃盗の手口は「CANインベーダー」が主流になりました。
日本では特に国産高級車がCANインベーダーのターゲットにされています。
なぜCANインベーダーがこれほどまでに猛威を振るうのでしょうか。

こちらでは2024年に「CANインベーダー」が自動車窃盗の主流になった7つの理由についてご紹介します。

①CANシステムが普及したから

1つ目の理由はCANシステムが普及したからです。

現代の自動車は、エンジン制御やドアロック、セキュリティシステムなどを管理するために「CAN」通信システムが広く普及してきました。

CAN通信システムが普及した理由は次の通りです。

  • 車の中に制御するパーツが増えた
  • 2本の線で済むのでコストがかからず設計・施工が簡単
  • 情報をほぼ瞬時に、しかも正確に伝える能力があるから

日本では、1990年代後半から2000年代初頭にかけて、CANが本格的に普及しました。
今ではほとんどの日本車にCANが使われています。
このようにCANシステムを活用している車がほぼ主流になったことから、自動車窃盗でも主流の手口になったことが予想されます。

②CANシステムへの侵入が容易だから

2つ目の理由はCANシステムへの侵入が容易だからです。

CANシステムはデータ通信の大容量化と高速化を目的に作られた規格で、本来コスト削減が目的の通信システムです。
そのため決して安全なプロトコル(ルール)ではありません。

CANシステムを車載するデメリットは次の通りです。

  • 通信が暗号化されていない(盗聴・解析が簡単)
  • 通信に認証などの仕組みがない(なりすましがしやすい)
  • DoS攻撃に弱い(システムがダウンしやすい)

CANシステムは自動車窃盗が物理的な破壊で盗まれていた時の設計のままです。
そのため悪意のある通信による攻撃が簡単に実行されてしまうシステムです。

③従来の手口への対策が進んだから

3つ目の理由は従来の手口への対策が進んだからです。

これまで主流だった「リレーアタック」「コードグラバー」に対して、自動車メーカーやユーザーが対策を強化してきました。
そのためこれらの手口を使って車が盗まれることが少なくなってきました。
その結果、窃盗犯はスマートキーを介さず直接車両のシステムにアクセスするCANインベーダーにシフトチェンジしたと考えられます。

④CANインベーダーの手口が公開されたから

4つ目の理由はCANインベーダーの手口が公開されたからです。

CANインベーダーは自動車窃盗犯の間でマニュアルが出回っているともいわれています。
今はマニュアル通りにやればすぐに盗むことが可能です。
自動車窃盗犯の間で知れ渡っていることで自動車窃盗の主流になったと考えられます。

⑤専用ツールが手軽に手に入るから

5つ目の理由はCANインベーダーの専用ツールが手軽に手に入るようになったからです。

CANインベーダーの専用ツールは海外のインターネットサイトで比較的手軽に入手することが可能です。
数十万円程度で手に入ります。
日本経済新聞によると、2023年時点で約62万円くらいです。

またオークションサイトなどでは5,000円〜44,500円程度のものも売られています。
CANインベーダーは専用ツールさえあれば簡単に盗むことができます。

⑥車に目立った損傷を残さないから

6つ目の理由は車に目立った損傷を残さないからです。

CANインベーダーは専用ツールを車載のCANにつなぐことで盗むことができます。
窓を割ったり、ドアロックを壊す必要が一切ありません。
車をキレイなまま盗むことができるので自動車窃盗犯にとっては上策の手口です。

⑦自動車メーカーの対策の遅れ

7つ目の理由は自動車メーカーの対策の遅れです。

自動車メーカーはCANインベーダーへの対策として、不正信号を遮断するシステムや後付けのセキュリティ部品を開発し始めています。
ただし2024年時点ではすべての車両に適用されているわけではありません。
まだまだ盗める余地があります。

ちなみにトヨタはCANインベーダー対策として、2022年11月以降に発売された新型車には標準で対策パーツが搭載されています。
またディーラーでも対策パーツの後付けが可能です。
ただしCANインベーダーの新型ツールは2022年以降のトヨタ車、レクサス車であっても盗難が可能といわれています。

まとめ

自動車窃盗犯が狙う!海外で高く売れる車の特徴とは?
自動車窃盗犯が狙う!海外で高く売れる車の特徴とは?
今回は、自動車窃盗の主流派CANインベーダー・高級車が「ねぎカモ」についてご紹介しました。

CANインベーダーはCANシステムが元々脆弱なため、中々決定的な対策がありません。
そのため今後も盗まれ続けることが予想されます。

CANインベーダーを阻止するのならば、高機能で安心できるメーカーの物理的なセキュリティロックを活用することで盗まれる確率を下げることができるかもしれません。

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