窃盗犯は持ち主のちょっとした隙を突き、考えが及ばないような「手口」でバイクを盗みます。
ちょっとした隙をついて盗まれるのが「バイクの窃盗」です。
窃盗犯は持ち主の考えが及ばないような「手口」でバイクを盗みます。
そのため気が付いた時にはサクッと盗まれています。
今回は、バイクはどんな手口で盗まれるのかについて、どこよりもわかりやすくご紹介します。
カギ付きのバイクをそのまま乗り逃げする
1つ目はカギ付きのバイクをそのまま乗り逃げすることです。
バイクが盗まれる時は、持ち主がバイクにカギをつけたまま駐車したわずかな時間にそのまま乗り逃げされます。
主に次のような場合です。
- 駅まで人を迎えに行くたった15分ほどの間になくなっていた
- 高速のパーキングでトイレに入った一瞬の隙にやられた
- コンビニでハンドルロックだけして買い物をしたら盗まれた
バイクはほんの数秒あれば簡単に盗まれます。
キーありの時には年間2600件ほど盗まれています。
キーあり | キーなし | |
認知件数(件) | 2,635 | 5,278 |
引用元:警察庁「令和4年の刑法犯に関する統計資料」
キーありの場合は、キーをつけたちょっとした隙に盗まれます。
キーなしの場合は、夜間などバイクを駐車している時に盗まれます。
カギを壊して盗む
2つ目はカギを壊して盗むことです。
こちらのケースはキーシリンダーを壊すやり方です。
一般的にはキーシリンダーにマイナスドライバーを突っ込んで壊し、電装を直結してエンジンをかける手口になります。
ただし失敗する場合も多いといわれます。
その理由は直結するにはある程度知識が必要なのでバカにはできないからです。
衝動的にバイクを盗んでいる窃盗犯は直結はできません。
ただし彼らは盗みに失敗すると腹いせにボディにキズをつけたり、タイヤに穴をあけたり、ミラーを割ったり、ナンバープレートをひんまげたりします。
その結果、持ち主が来た時は現場は地獄絵図になっています。
チェーンロックを切断して盗む
つ目はチェーンロックを切断して盗むことです。
バイクを近くの鉄柱などにチェーンでロックしていた時に、業務用油圧カッターなどでガチンと切断され盗まれます。
この場合エンジンをかけずにそのまま手押しして持ち逃げされます。
どんな頑丈なチェーンロックでも窃盗犯にかかるとあっという間に切断です。
そのためチェーンロックはほとんど防犯効果がありません。
チェーンを切断する盗みを防ぐには、業務用油圧カッターが使えない状況にする必要があります。
本体をまるごと盗む
4つ目は本体をまるごと盗むことです。
そもそもカギを壊さず、本体をまるごと盗むこともあります。
最低2人いれば前後からバイクは持ち上げられます。
またバイクを移動用台車に載せたり、キャスターに載せれば簡単に持ち逃げできます。
予算がある場合にはユニックで吊り上げて、そのまま荷台に載せて運ぶことも可能です。
ただしこのケースはかなりレアです。
部品だけを盗む
5つ目は部品だけを盗むことです。
マフラーなどを盗む「部品狙い」も多いといわれています。
目利きがある窃盗犯は、高く売れる部品に目星をつけてサクッと盗みます。
この場合、1カ月前くらいから狙いを定めているようです。
そして持ち主に隙ができた時に盗みます。
高く売れる部品を盗むのはバイク窃盗常習犯です。
逆に、価格に関係なく目立つ部品を盗むのが衝動的なバイク窃盗犯です。
部品狙いは、本来の意味でのバイク窃盗とは異なりますが、難易度が低いので案外多いといわれています。
マーキング
つ目はマーキングです。
マーキングとは、窃盗におすすめのバイクがあることを、窃盗団の仲間に知らせる行為です。
窃盗におすすめのバイクがあってもすぐには盗みません。
彼らはマーキングして、しばらく様子見します。
マーキングがされているケースは次の通りです。
- バイクに「バイクを買い取ります!」などのチラシを貼り付ける
- 石や空き缶がタイヤの前後におかれている
- アラームの誤作動が増える
などが起こるとマーキングされている可能性があるので注意してください。
バイク窃盗団の常識
プロのバイク窃盗団は、一般の方が知らないような情報を知っています。
その情報を知っていることから、安心してバイク窃盗をおこなっています。
こちらではバイク窃盗に関する常識についてご紹介します。
① 管轄の警察署の署員の交代時間を知っている
バイク窃盗団は管轄の警察署の署員の交代時間を知っています。
そのため署員の交代時間を狙ってバイク窃盗をしかけます。
署員の交代時間は、数日警察に張り込めば知ることが可能です。
また交番などをのぞけば警官が居ない時間帯がわかります。
② 現行犯以外は警察は動かないことを知っている
バイク窃盗団は現行犯以外は警察は動かないことを知っています。
警察は通報しても、現行犯以外は3日くらいは動きません。
そのため犯行当日は安心して窃盗をおこなっています。
ただし殺人、傷害など人に被害がある場合は別です。
③ ほとんどの防犯対策は研究しつくしている
バイク窃盗団はほとんどの防犯対策を研究しつくしています。
そのため狙われたら終わりです。
彼らは高いバイクを見つけると、どんな防犯対策をとっているのかを時間をかけて調べます。
狙ったバイクはどんな手を使っても盗むのが彼らのやり方です。
ちなみに衝動的なバイク窃盗であれば、防犯対策はある程度有効といえます。
まとめ
今回は、バイクはどんな手口で盗まれるのかについてご紹介しました。
バイク窃盗は基本的にバイクをその場から動かせなければできません。
そのため単にバイクに防犯グッズを取り付けるだけでなく、いかに動かないようにすることに注力することをおすすめします。
そうすることで大事なバイクを窃盗犯から守ることが可能です。