どのような備えをしておけば、保険金が出るのかご存知ですか?
通常、車を盗まれた時に、警察の次に連絡するのが保険会社でしょう。
当然、盗まれた車を優先して取り返したいところです。
ただしどんなに焦っても、実際盗まれた車が帰ってくるとは限りません。
そうなるとやっぱり気になるのが「保険金」です。
今回は、自動車が盗まれたら保険金はもらえるのかについてわかりやすくご紹介します。
① そもそも自動車が盗まれたら保険金はでるのか?
ある日突然、自分が乗っていた自動車が盗まれたら保険金はでるのでしょうか?
結論からいうと、自動車損害保険の中の「車両保険」に入っていれば保険金はでる可能性があります。
仮に、自動車損害保険に入っていても「車両保険」に入っていなければ保険金はでません。
現在、自動車盗難が多い地域にお住まいの方で、自動車を盗まれた時に保険金をもらいたい方は必ず「車両保険」に入っておきましょう。
ちなみに、自賠責保険に入っていても保険金はでません。
➁ 保険金とは?
保険金とは、自分の自動車に被害があった時に自動車損害保険会社からもらえる「お金」のことです。
自動車が盗まれた時にも保険金はもらえます。
通常は、自動車損害保険に入っている方の銀行口座に「現金(残高として)」振り込まれます。
自動車損害保険で、自動車が盗まれた時にもらえる保険金は原則非課税です。
そのため全額を自由に使っても、翌年に所得税などの税金がかかってくることはありません。
ただし、自動車損害保険の中の死亡保険金の場合には、翌年に所得税、相続税、贈与税のいずれかがかかってくる場合があるので注意が必要です。
③ 自動車損害保険とは?
自動車損害保険とは、自動車に関する事故による損害を補償してくれる保険のことです。
簡単にいうと、事故による損害を「お金」で解決してくれる保険です。
一般的に自動車損害保険は次の7つの保険で構成されています。
- 対人賠償責任保険
- 対物賠償責任保険
- 人身傷害補償保険
- 搭乗者傷害保険
- 自損事故保険
- 無保険車傷害保険
- 車両保険
7つの保険の中で、自動車が盗まれた時にもらえる保険金は「車両保険のみ」です。
他の保険にどれだけ入っていても「1円」ももらえません。そのため車を盗まれた時に確実に保険金をもらいたい方は必ず「車両保険」に入っておきましょう。
④ 車両保険とは?
車両保険とは、自分の車の修理費用や廃車費用を補償してくれる保険のことです。
自損事故・いたずら・落書きによる被害もすべて補償してくれます。
当然、自動車盗難による被害も対象です。
一般的に車両保険の特徴は次の通りです。
- 自分の車の修理費用
- 自分の車の廃車費用
- 自動車盗難による補償費用
- 相手の車に関する賠償は対象外
- 車の持ち主の過失割合に関係なく補償を受けることができる
⑤ 車両保険に未加入とはどんな状態なのか?
車両保険に未加入とは、自分の車に対する補償が何もない状態ということです。
そもそも車両保険の存在を知らなかったり、金銭的に余裕がなく未加入だったり、保険料を安くするため保険のグレードを下げている方もいます。
そうなると車を盗まれた時に、保険金をもらうことができません。
⑥ なぜ自賠責保険に加入していても保険金はでないのか?
自賠責保険に加入していても、車を盗まれても保険金はでません。
理由は自賠責保険は「人身事故による損害のみ」が補償対象の保険だからです。
そのため例え車が壊れようが、盗まれようが「1円」も保険金はでません。
現在、自賠責保険にしか加入してない人は、自動車盗難に関しては丸腰の状態といえます。
仮に車を盗まれても、ただの盗まれ損の状態です。
⑦ 車上荒らしは車両保険の対象外
自動車盗難と似たような犯罪に「車上荒らし」があります。
車上荒らしとは「車載物の盗難」のことです。
車載物とは、車に固定装着されていない物のことです。
具体的には車に載せていた財布・スマホ・ゴルフバッグなどが当たります。
自動車盗難はなくて、車上荒らしに遭った場合には車両保険からは保険金はでません。
車上荒らしで保険金をもらうには自動車損害保険の中の別の「車上荒らし特約」に入る必要があります。
ただし車上荒らしに関しては各保険会社によって解釈が異なるので注意が必要です。
⑧ 車のパーツが盗まれた場合に保険金はもらえるのか?
車のパーツが盗難にあった場合には保険金はもらえます。
理由は車に固定装着されているものだからです。
具体的にはタイヤ・カーナビ・ETC車載器などです。
これらを外すには工具を使って外す必要があるので車載物でなく、固定装着されているものになります。
また例え盗まれなくても、鍵を開ける時に窓ガラスを割ったり、盗むために車をキズつけるられていると(修理費用として)保険金はもらえます。
これらは一見車上荒らしに見えますが、厳密には車上荒らしではありません。
※ただし車上荒らしと解釈する保険会社もある
⑧ 車両保険未加入の最大のデメリット
車両保険未加入の最大のデメリットは、もし盗まれた車が車両保険未加入で、高額ローン支払い中や人からの借り物だった時です。
車はなくてもローン返済は残り、借り物だった車の費用も払う必要があります。
そうなるとかなり悲惨です。
車を運転する時には、必ず車両保険に入っているのかを確かめてから運転することをおすすめします。
まとめ
今回は、自動車が盗まれたら保険金はもらえるのかについてご紹介しました。 結論、自動車が盗まれた時に保険金をもらうには、自動車損害保険の中の車両保険に入り、限度額まで保険のグレードをあげておくことです。 それにより、より多くの保険金をもらうことができます。 もし現在、自動車盗難のリスクが高い地域に暮らしている場合は、絶対に車両保険に入っていた方がよいでしょう。